就業規則作成ガイド

最新情報

労働時間等見直しガイドラインが改正

2010年度より、改正された「労働時間等見直しガイドライン〔労働時間等設定改善指針〕」が適用されています。改正の主な内容は、年次有給休暇の取得率の向上に向けた取り組みの強化です。

    ~労働時間等見直しガイドラインとは?~
    「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法」に基づく指針で、労働時間、年次有給休暇等に関する事項について、労働者の生活と健康に配慮するとともに、多様な働き方に対応したものへと改善するために、事業主等が取り組むべき事項を定めたものです。

「労働時間等見直しガイドライン」の改正のポイント

■■ 改正理由 ■■■■■■■■■■■■■■■■
「明日の安心と成長のための緊急経済対策」(平成21年12月8日閣議決定)に
おいて、「休暇取得促進への支援措置」として、この指針が見直されました。

■■ 主な改正のポイント ■■■■■■■■■■■
年次有給休暇について、事業主に対して、次のような制度的な改善を促します。
 ◆労使の話し合いの機会において年次有給休暇の取得状況を確認する制度を
  導入するとともに、取得率向上に向けた具体的な方策を検討すること
 ◆取得率の目標設定を検討すること
 ◆計画的付与制度の活用を図る際、連続した休暇の取得促進に配慮すること
※「計画的付与制度」とは、年次有給休暇のうち、5日を超える分については、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度のこと(労働基準法第39条第6項に規定)。
 ◆2週間程度の連続した休暇の取得促進を図るに当たっては、当該事業場の全労働者が長期休暇を取得できるような制度の導入に向けて検討すること

★年次有給休暇の取得率の向上に向けては、本年度より労働基準法において、時間単位の年次有給休暇の制度も新設されています。
これを考えると、厚生労働省は、小分けした取得・長期の取得の両面から、年次有給休暇の取得率の向上に力を入れていることがうかがえます。

    時間単位年休の概要
    労使で所定の事項について協定することを条件に、それまで日単位での付与が原則であった年次有給休暇について、時間単位で付与することを認める制度。時間単位年休の対象となるのは、各労働者について1年度について5日以内に限られます。

タグ

労働基準法の一部を改正する法律

長時間労働を抑制し、労働者の健康確保やワークライフバランスの充実を図ることを
目的として「労働基準法の一部を改正する法律」(平成20年法律第89号)が、
平成20年12月12日に公布され、平成22年4月1日から施行されます。

この改正の主な内容は次の通りです。

①1ヵ月に60時間を超える時間外労働を行う場合、50%以上の割増賃金の支払を
義務付けられます

※ 中小企業の割増賃金率については、施行から3年経過後に改めて検討することと
されています。

②割増賃金の支払に代えた有給の休暇の仕組みが導入されます。
事業場で労使協定を締結すれば、1ヵ月に60時間を超える時間外労働を行った
労働者に対して、改正法による引上げ分(25%から50%に引き上げた差の25%分)の
割増賃金の支払に代えて、有給の休暇を付与することができます。
※ 労働者がこの有給の休暇を取得した場合でも、現行の25%の割増賃金の支払は
必要です。

③45時間以上、60時間未満の時間外労働に対して割増賃金引上げなどの努力義務が
労使に課されます。「
時間外労働の限度基準」(平成10年労働省告示第154号:
限度基準告示)により、1ヵ月に45時間を超えて時間外労働を行う場合には、あらかじめ
労使で特別条項付きの時間外労働協定を締結する必要がありますが、特別条項を定める
要件に次の3点が追加されます。
 1.特別条項付きの時間外労働協定では、月45時間を超える時間外労働に対する
  割増賃金率も定めること
 2. 1の率は法定割増賃金率(25%)を超える率とするように努めること
 3.月45時間を超える時間外労働をできる限り短くするように努めること

④年次有給休暇を時間単位で取得できるようになります。
現行では、年次有給休暇は日単位で取得することとされていますが、事業場で労使協定を
締結すれば、1年に5日分を限度として時間単位で取得できるようになります。
 ※ 年次有給休暇を日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、労働者が自由に選択
することができます。

タグ

カテゴリ: 改正法

休憩・休日

【休憩時間】

休憩時間は、1日の労働時間が6時間を超える場合、少なくとも45分間、
8時間を超える場合は少なくとも1時間を、労働時間の途中に与えなければなりません。

※この休憩時間は従業員が自由に利用でき、その事業場の全社員一斉に与えられる
 ことになっています。(一部例外を除く)

【休日】

休日とは
あらかじめ労働義務のない日と定められた日

法定休日とは
労働基準法35条1項で「使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を
与えなければならない。」と定められている休日。
しかし同条2項で「前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者に
ついては適用しない。」とされ、変形休日も例外的に認められる。

休日は、毎週少なくとも1回又は4週間に4日以上与えなければなりません。
4週間に4日以上与える場合は、4週間の起算日を就業規則に定める必要があります。

※ただし次の場合は、休暇を与えなくてもかまいません。

・農業、畜産業、養蚕業、水産業に従事する者
・監督もしくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
・監視又は断続的労働に従事する者で、労働基準監督署の許可を受けた者

※休日の振り替えを行う時には、事前に就業規則に定めておく必要があります。

【振替休日と代休の違い】

振替休日とは
休日を業務の都合によって変更すること。就業規則にそれに関する規定がある場合は
この振替休日が可能となります。
振替休日は、少なくとも前日までにその休日とされた日を労働日とすることを
労働者に通知しかつ、その休日から近接した日を休日として指定することが必要と
なります。
振替休日は、当初の休日とされた日の労働は休日労働にはなりません。
この点が代休とは異なります。

代休とは
労働者を休日に労働させ、その代わりに後日代わりの休日を与える(別の日の
労働義務を免除する)もので,「代わりに与える休日」をあらかじめ指定しないものを
いいます。別の日の労働義務を免除したとしても、あらかじめ休日が振り替えられて
いない以上は、休日の変更はなされていないため,労働を行った日は,休日であることに
変わりはなく、したがって36協定と休日割増賃金の支払が必要となります。

就業規則専門の社会保険労務士

タグ

カテゴリ: 休憩・休日・休暇

36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)

原則として、(一般社員の方の)労働時間は1日8時間、1週間に40時間までです。
(法定労働時間は業種その他によって異なる場合があります。)

この法定労働時間を超え、さらに労働してもらう時(いわゆる時間外労働[残業])・
法定休日に労働してもらう時(休日労働)は、従業員の過半数代表者又は労働組合の
同意を得、その内容を「時間外労働・休日労働に関する協定」(通称としてこれを
「36協定」と言っています。)をし、「時間外労働・休日労働に関する協定届」を
労働基準監督署に提出しておく必要があります。

[36協定の主な記載事項]
•時間外労働・休日労働をさせる具体的な理由
•仕事の内容
•時間外労働・休日労働をさせる社員の数
•法定労働時間を超えて勤務させる時間(1日と1ヶ月の期間内で)
•法定休日労働をさせる日数
•労使協定の有効期限(最長1年)

言いかえれば、この36協定を提出しなければ、社員に時間外労働や休日労働を
行わせることはできないのです。

さらに、この36協定により延長できる労働時間には限度がありますので
36協定を提出したことで、社員に対しいくらでも残業を行わせることができる
わけではない点は注意が必要です。

■延長時間の限度(一般の労働者の場合)

1週間・・・15時間
2週間・・・27時間
4週間・・・43時間
1箇月・・・45時間
3箇月・・・120時間
1年間・・・360時間

[提出先]
管轄の労働基準監督署

[提出時期]
協定締結後遅滞なく

[注意事項]
この「36協定書」でいう事業所とは、企業の全支店・工場等をひとまとめにして
考えるのではなく、支店なら支店・工場なら工場というように場所的に分離しているのは
それぞれ一つの事業とし、同一の場所にあるものは一つの事業として考えます。

就業規則専門の社会保険労務士

タグ

カテゴリ: 労働時間

就業規則における管理監督者

労働基準法41条では、管理監督者には「残業代を支払わなくてもよい」という
特例を設けています。

[労働基準法41条]
「労働基準法第4章(労働時間等)で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、
次のいずれかに該当する労働者については適用しない。」

2.事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
3.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの

※1.は省略

この条文によって管理監督者は、割増賃金の適用除外となります。
ですから原則として、どんなに時間外労働をしても残業代を支払う必要が
ないことになります。

●管理監督者に認められる特例

・法32条(法定労働時間)
・法33条(非常災害時の時間外・休日労働)
・法34条(休憩)
・法35条(休日)
・法36条(時間外・休日労働)
・法37条中の時間外・休日労働の割増賃金に関する部分
・法60条(年少者の労働時間・休日)
・法66条(妊産婦の労働時間・休日)

※深夜割増賃金、年次有給休暇については該当しません

このように管理監督者は、通常の社員とは違った扱いができます。そのため社員に
積極的に役職名をつけて、管理監督者としている会社も少なくありません。
【→名ばかり管理職の問題】
しかし、管理監督者は名称で決まるのではなく、実態で決まります。
名前だけ管理監督者として残業代を支払っていないと、労働基準監督署の調査で
必ず是正勧告が出されるので注意して下さい。

●管理監督者の定義

管理監督者は、名前だけ部長、課長としたからといって管理監督者と認められる
わけではなくその実態で判断されます。
具体的には一般の社員を管理監督する重要な職務と権限が与えられているかどうか、
タイムカードなど時間に縛られるのではなく自分の裁量で働ける環境が整えられている
かどうか、役職手当など賃金面であきらかに優遇されているかどうかなどから、
総合的に判断されます。
一般的には部長、課長がその地位にあたりますが、実態が以上のような条件を
満たしていないと管理監督者として認められません。また実態が管理監督者として
ふさわしい待遇を受けていても、係長などは管理監督者として認められることは
ほとんどないので注意して下さい。

就業規則専門の社会保険労務士

医療・介護の就業規則

タグ

カテゴリ: 管理監督者

休職規定(規程)

業務外の傷病等(以下私傷病)によって長期の欠勤をする場合に、通常の欠勤とは
区別して、私傷病休職として就業規則に規定することがあります。

これは、私傷病によって欠勤が長期に及んでいる労働者に対して、一定の期間は労働者
としての身分を保障する一方、一定期間を経過しても職場に復帰することができない
場合には、労働契約を解除することができることを制度化するためのものです。

ここで休職の開始時期をはっきりと規定していないと、労働者が風邪などで数日
休んだだけでも私傷病休職として扱わざるを得なくなってしまいます。
そこで、「業務外の私傷病による療養のための欠勤が引き続き1ヵ月を超えるとき」
などの条文を追加して、本来の私傷病休職の目的に合致するように開始時期に関する
要件を明示することが必要です。

【休職規定内容】

休職規定には、休職期間や休職中の賃金、復職の方法やタイミングなどが
定められています。休職期間は会社が自由に決められます。また、休職期間中の
賃金の支払いも会社が自由に決められます。

復職については、細かく記載することが必要です。復職の可否は一番問題になる
ところです。復職を認めるための条件をどのように設定するのかがポイントになります。

■休職期間の期限、休職期間中の連絡
 →休職期間の規定、休職期間中の報告に関する規定があるか確認して下さい

Point 
①業務上か私傷病か
②休職期間の長さはどうするか
③休職期間の延長はあるのか

休職期間を設定しないと、復職、退職についての規定を定めることができません。
また、休職期間中の賃金や休職期間を勤続年数に算入するかどうかの問題もでてきます。

■休職期間中の賃金(給与)、社会保険料、勤続年数の取扱い
 →賃金規定に休職期間中の規定はありますか?

Point 
①業務上か私傷病か
②給与は支給するのか
③社会保険料の従業員負担分はどのように徴収するのか
④勤続年数は通算するのか

休職事由ごとに休職期間中の賃金の支払、社会保険料の支払方法について
定めておかないと、トラブルの原因となります。
また、勤続年数については退職金の計算が関わってくるので注意が必要です。

■再度、休職した場合
 → 休職回数の制限と通算の規定はありますか
Point 
①休職回数に制限を設けるか、休職期間は通算するか
②復職後の再休職期間までの欠勤期間の扱い

通算の規定を設けていないと、
休職と復職を繰り返す場合、復職後は休職期間がリセットされてしまうため、
例えば、休職後に1週間だけ出勤して再度欠勤した場合は、休職期間は通算されず、
再度休職の手続きをしなければならなくなります。

就業規則専門の社会保険労務士

医療・介護の就業規則

タグ

カテゴリ: 休職